暖簾に腕押し

暖簾に腕押し

  新聞はもとより時に新聞を批判する週刊誌や月刊誌も寄稿してもらひ、意見を徴にする文士や學者評論家の類は決して咎めない。それゆゑ、新聞編輯者が増長すれば物書きもまた増長し、でたらめに書き散らし、私生活においても傍若無人に振る舞つてそれを恥ぢない。私は過去數年間、新聞、週刊誌、及び物書きのでたらめを斬り捲つた。が、それは私をさして立派にもせずまた私の振り廻す劍は虚しく宙を斬るのみであつた。すなはち、「暖簾に腕押し」であつた。




第一章  週刊誌を斬る
第二章  新聞を斬る
第三章  世間を斬る
第四章  <喜劇一幕>花田博士の療法

 

昭和五十八年二月 三百四頁 定價1,400圓 (品切れ)


 
 


トップページへ